帝王の娘スベクヒャン【感想】「人として大切なこと」を教えてくれる韓国時代劇ドラマ
帝王の娘スベクヒャンをご存じでしょうか。
2013年に制作された韓国時代劇ドラマです。
帝王の娘スベクヒャン（字幕版）（Amazonプライムビデオ）
ジャンル的にはロマンス時代劇（恋愛モノ）なのですが、
恋愛以外の要素に気を取られて恋愛があまり入って来ないドラマ
でもあります。
と言うかぶっちゃけ、
「とにかく妹が悪い」ドラマです。（でもそこが好き）
にい冒頭から妹悪く言いすぎじゃない！？
ちとせいやほんと「妹が悪い」から。観ればわかるから。
わたしは「帝王の娘スベクヒャン」を観るとき、
「妹ほんと悪いわ～」と声に出しながら観ています。
ちとせある意味ストレス発散になります。
また、主人公とヒーローの恋愛に若干クセがあるので、
「お姫様とヒーローの甘い恋愛」を期待するとだいぶ裏切られます。（でもそこが好き）
にいどういうことよ…。
ちとせ視聴者はヒーローを素直に好きになりにくいというか、ヒーローはストーリー終盤まで主人公を積極的に危険な目にあわせるタイプなのよね。
にいナンダッテ…。
ちとせ恋愛よりも「主人公が困難をどう切り抜けるか」が気になるところは「宮廷女官チャングムの誓い」に似てると思うよ。チャングムが好きな人はスベクヒャンにもハマるかも。
今回もネタバレを極力控えつつ「帝王の娘スベクヒャン」の魅力を語りたいと思います。
「帝王の娘スベクヒャン」とは
帝王の娘スベクヒャンは2013年に制作された韓国時代劇ドラマです。
わたしは時間があるとつい観てしまうほど面白いです。
- 「人として大切なこと」を学べる
- ストーリーが面白い
- ある意味ストレス発散になる
しかし、どんなドラマでも、
人によって合う合わないがありますよね。
「帝王の娘スベクヒャン」を全話視聴するか判断するおススメの方法は、
12話まで観る
です。
にい何で12話までなの？
ちとせ理由は２つだよ。
- 9話まで主人公が登場しない
- 12話で作品の様式美が分かる
にいナンダッテ…。
「帝王の娘スベクヒャン」は9話まで主人公が登場しません。
- 9話までは主人公の母親を軸に話が進む
- 10話から19歳に成長した主人公が軸になる
また、
12話まで観ると「ドラマの様式美」（お約束的なもの）が分かります。
にい「ドラマの様式美」って何？
ちとせ「妹がほんとクソ」
にい妹悪く言いすぎじゃない！？
ちとせ帝王の娘スベクヒャンは、「妹あかんわ～、妹ほんと悪いわ～、妹腹立つわ～、妹マジで女の悪いとこ詰めヘイトもりもりパックだわ～」って言いながら観るドラマだよ。
にいどういうドラマよ…。
12話まで観ると妹の悪さの片鱗が爆発するので、
作品の様式美（お約束的なもの）が分かります。
とにかく全話通して「妹が悪い」のです。
ただし、「妹の悪さ」に学ぶところが多いドラマでもあります。
ちとせ「妹に足りないもの」を考えると色々反省させられます。
全話視聴した後に、2周目も楽しめるドラマなのもポイント。
ちとせ2周目の楽しみ方も後で紹介しますね。
友人に視聴をすすめるほど好きですが、
友人に必ず伝える「悪いところ」があります。
ちとせ演出がやたら長いです。
- 全体的にテンポが悪く間延びした感じがする
- 毎回冒頭の2分ほどは前回のおさらい（スキップ推奨）
- 繰り返し表現が多い
- 演出が長い
- ストーリーの展開にイライラする場面も多い
- ラストも人によっては納得できない
にい推してるように見えないんだけど！？
ちとせ間違いなくおススメ。
「帝王の娘スベクヒャン」のあらすじ
「帝王の娘スベクヒャン」の主人公は、タイトルの通り王様の娘（王女）です。
しかし出生にいわくがあり、
王宮の外で生まれて王女であることを隠されて育ちます。
- 本当の名前「スベクヒャン」を隠し「ソルラン」と名付けられる
- 王様（父親）は自分の娘が生まれたことを知らない
- 王女だと知っているのは母と育ての父のみ
- 妹が1人いる（母と育ての父の子）
ちとせ妹は主人公の2歳年下の17歳、名前は「ソルヒ」です。
主人公のソルランは着飾るよりも食べることが大好きな、家族想いの19歳です。
ソルランは「家族がいて平凡に暮らせれば幸せ」と考えていて、
自分が王女だと知らないまま山奥の村で家族と幸せに暮らすはずでした。
しかし、ある事件に巻き込まれます。
事件によって家族に不幸があり、最後まで一緒にいた妹とも生き別れてしまいます。
家族が何より大事なソルランは妹のソルヒを探そうとするのですが…。
にいまたフワッとしたあらすじを…。
ちとせ「もはやあらすじとは言えない」を目指しております。
主人公はドアマット系ヒロイン（ただし明るい）
主人公のソルランを一言で表すと、
「ドアマット系ヒロイン（ただし明るい）」です。
にいドアマット系ってなに？
ちとせドアマットみたいに踏まれる（苦労する）タイプのこと。
「ドアマット系ヒロイン」と書くと、
主人公が人から意地悪や嫌がらせをされるイメージがありますが、
主人公のソルランは基本的に人から好かれます。
ソルランは（だいたい妹のせいで）苦労するのですが、
他人から嫌～な感じで虐げられたりしないですし、
全話通して（だいたい妹のせいで）苦労が多いものの、
視聴者が嫌な気持ちになりにくいドラマだと思います。
ちとせ精神的な苦労より物理的な苦労が多いです。
にい物理的な苦労とは…。
ちとせこぶしで殴られて鼻血を出したり。
にいヒロインだよね！？！？
ちとせヒロインだよ。
主人公のソルランは妹のソルヒを探すために国の諜報部員（スパイ的なもの）になります。
諜報部の訓練中や任務中にがっつりなぐられて鼻血を出したりします。
にいヒロインらしからぬヒロイン。
ちとせわたしも主人公の殴られっぷりと鼻血にびっくりしたわ。
いろいろとつっこみどころが多いドラマですが、
個人的に思う「帝王の娘スベクヒャン」の推せるポイントを紹介します。
「帝王の娘スベクヒャン」の推せるポイント
「帝王の娘スベクヒャン」の推せるポイントは3つです。
- 「人として大切なこと」を教えてくれるドラマ
- 「食べているところが一番かわいい」主人公
- 二周目も楽しめるドラマ
ちとせ詳しく書いていきますね。
「人として大切なこと」を教えてくれるドラマ
「帝王の娘スベクヒャン」は「人として大切なこと」を教えてくれるドラマです。
とにかく全話通して「妹のソルヒが悪い」のですが、
「ソルヒに足りないもの」を考えると色々反省させられます。
ちとせソルヒを反面教師にして反省できるドラマです。
ソルヒに足りないもの
主人公ソルランの妹のソルヒは、ドラマの中で「情がない」と表現されます。
ちとせ他人に対して思いやりがないと言うか、自分のために他人を犠牲にするタイプです。
ソルヒの悪さは、
行動の全てが自分のためで、自分はいつも被害者だと思っている。
ところです。
- とにかく自分が良ければ良い
- 自分が他人に悪いことをするのは周りの状況や他人が悪いから
ドラマの中でソルヒ自身が「自分のことが一番嫌い」と言うシーンがあったり、
本気で自分の行動を反省するそぶりを見せたり、
自分はひどいことをしたと泣いたりするのですが、
結局ソルヒは自分の目的のために他人の命すら犠牲にします。
ちとせ結局自分が良ければ良いんじゃん…。
この、「ソルヒが反省するそぶりを見せるところ」がリアルというか、
「帝王の娘スベクヒャン」の好きなところの1つです。
つまりは反省していない
たとえば他のドラマで悪役が反省すると、悪役が改善したりしますよね。
視聴者は「悪が善になった」と認識するのですが、
分かりやすい反面、
人間の描写としては薄っぺらいと感じます。
一方ソルヒは反省するそぶりを見せても結局同じことを繰り返します。
つまりは反省していないのです。
ちとせ「結局同じことを繰り返す」が自分も分かるのが辛い。
人のどうしようもない弱さ
ソルヒに限らず、
誰であっても突き詰めれば「行動の全ては自分のため」だと思います。
しかし、他人に対する思いやりがあれば
自分本位すぎる行動にブレーキがかかるものです。
ちとせ人それぞれ程度の差こそあれ、「相手の立場に立ったらこれはできない」と配慮したりしますよね。
また、相手との関係をおもんばかって
「相手に要求する場合は自分も少し折れる」という選択もできます。
しかしソルヒは結局自分がかわいいので、
追いつめられると他人を犠牲にします。
どんなに力を持ち、人を踏み台にし、虐げようと、
そこには「ソルヒのどうしようもない弱さ」が見えるのです。
ちとせ器が小さい奴あるあるですね。
悪いのは全部「自分以外の要素」
また、ソルヒは自分がひどいことをする理由は「自分の夢のため」であり、
「ひどいことをしないと夢がかなわない自分はかわいそう」的なことも言います。
しかし、
目的のために他人を犠牲にする行動を選んだ「ソルヒの弱さや性格の悪さ」はソルヒ自身の問題です。
人をいじめる人が「いじめられる側にも問題がある」と言う場合がありますが、
例えいじめられる側に問題があったとしても、いじめた人の性格の悪さは棚上げできないですよね。
ちとせ「何でこいつ被害者ぶってんの」と思います。
身近な例でたとえると、
わたしが「人に対して怒る」場合、
怒りに支配されて「自分を怒らせた相手が全て悪い」と思います。
「相手も同じくらい不快な気分にしたい」くらいの気持ちで怒ります。
しかし冷静に考えると、
「怒る」以外の選択肢もあるのです。
相手に自分を怒らせた原因（相手の問題）があるのは事実ですが、
「怒る」という感情や行動を選んだのは自分ですし、
「相手も同じくらい不快な気分にしたい」と思う自分の性格の問題はなくなりません。
ちとせ相手の問題と自分の行動の責任や性格の問題は別なのですよね。
わたしは自分の問題を怒りに任せて棚上げしていると言えます。
ちとせお恥ずかしい。
ソルヒを「嫌う」理由
わたしがソルヒに嫌悪感を抱く理由は、
ソルヒを通して自分の嫌なところが垣間見える。
からです。
記事の冒頭に「ソルヒは女の悪いとこ詰めヘイトモリモリパック」と書きました。
わたしはソルヒは「人間の弱さ、浅ましさ」を詰め込んだ登場人物だと思います。
視聴者はソルヒを通して自分の弱さを垣間見て、反省させられるのです。
ちとせ学びの多いドラマだと思います。
ちなみにソルヒが「絶世の美女で、だいたい近くの男が落ちる」のも、
管理人がソルヒを嫌う理由の1つです。
・美しい自分は他人から大切にされて当然
・他人を犠牲にしても許される
・男が自分に尽くすのは当然。
とでも思ってんだろ！？
と、完全にひねくれた見方をしてドラマを楽しんでいます。
ちとせ腹立つわ～。
にい完全に非モテのやっかみじゃん。
ちとせおっしゃる通りですわ。
※管理人は「女子を武器にするタイプのモテ女」に羨望を抱いております。
「人の弱さ」に対してドラマが出す答えとは
ソルヒを「人の弱さ」のかたまりだと仮定すると、
ラストシーンは「人の弱さ」に対してドラマが出した答え。
と言えます。
帝王の娘スベクヒャンのラストに納得しない人もいると思いますが、
わたしは「腑に落ちなくても希望が持てる、主人公がソルランの物語らしい情のあるラスト」だと思いました。
「帝王の娘スベクヒャン」で学べる「人として大切なこと」は
他人に対する情、思いやりだと思います。
ちとせ各々が自分にできる範囲で、他人を尊重して共存したいものですね。
「食べているところが一番かわいい」主人公。
さて、「帝王の娘スベクヒャン」の癒しシーンと言えば、
主人公のソルランの鶏肉シーンです。
「帝王の娘スベクヒャン」は主人公のソルランが素朴なのも魅力の1つです。
ソルランは着飾るより食べることが大好きで、
プレゼントはアクセサリーより美味しい鶏料理の方が嬉しいタイプ。
ちとせ本当に幸せそうに鶏肉にかぶりつき、口いっぱいにほおばります。
にいヒロインとしてどうなの！？
ちとせアリ中のアリ。
鶏肉以外も美味しそうに食べるので、観ていて幸せな気分になります。
「食べているところが一番かわいい」主人公は、なかなかいないのではないでしょうか。
ちとせ食事シーン、必見です。
二周目も楽しめるドラマ
帝王の娘スベクヒャンは二周するとより楽しめるドラマです。
個人的におススメしたい周回のポイントは、
「血は繰り返す」がキーワードです。
「帝王の娘スベクヒャン」はタイトルの通り、王様の娘が主人公です。
主人公のソルランは王様の「ある性格の特徴」を引き継いでいるのですが、
主人公以外の登場人物も親の何らかの特徴を引き継いでいます。
わたしが特に「そういうことか！」と感心したのは、
王様と先王の関係とソルランと先王の息子（王子）の関係です。
「王子、先王と同じことしてるわ」と気づいたとき
「よくできたドラマだな」と思いました。
2周目は「子世代の登場人物たちが、親から引き継いだ特徴」を探しながら観ると面白いですよ。
ちとせ二度見推奨です。
時間があるときに観るのがおススメ。
「帝王の娘スベクヒャン」は学びあり、癒しあり、ストーリーも面白いおススメのドラマです。
しかし記事の冒頭に書いた通り、
- 全体的にテンポが悪く間延びした感じがする
- 毎回冒頭の2分ほどは前回のおさらい（スキップ推奨）
- 繰り返し表現が多い
- 演出が長い
ので、時間があるときに観るのがおススメです。
ちとせ2周する場合は半年以上楽しめますね。
帝王の娘スベクヒャン（字幕版）（Amazonプライムビデオ）
参考になったら嬉しいです。
ではまた！
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