ショーシャンクの空に【感想】人のこころは何でできているのか
この記事はこんな人におすすめです。
- 良い映画を探している
- 深い感動を味わいたい
- ショーシャンクの空にっていいよね
3番目おかしくない?
「ショーシャンクの空に」が大好きな人にも、「わかる、いいよね」って思ってもらいたい記事。
そんなに良かったの?
思わず記事を書きたくなるほど良かったよ。
ショーシャンクの空に をご存じでしょうか。
おそらく知らない人の方が少ない、映画史上最も愛される作品と言われる不朽の名作です。
- 制作年:1994年
- 監督 :フランク・ダラボン
- 主演 :ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン
「名前は聞いたことがある」人も多いのではないでしょうか。
わたしも名前は知っているけど内容は知らない人でした。
学校や会社、家庭などで、
「何かしらの理不尽」に悩んでいる人にそっと差し出したい映画です。
ネタバレを極力避けつつ、管理人の感想を書きますね。
人のこころは何でできているのか
人のこころは何でできているのでしょうか。
日常生活で真剣に考えることはほぼないですよね。
わたしもありません。
ショーシャンクの空に の中には、
「人のこころは何でできているのか」の考え方の1つがありました。
閉鎖された空間で描かれる人間ドラマ
主人公のアンディー・デュフレーンは若くして大銀行の副頭取のエリートです。
映画の冒頭で、アンディーは「妻と浮気相手を殺害した容疑」で刑務所に入ります。
その後、物語では「刑務所」という閉鎖され、自由を奪われた空間の人間が生々しく描かれます。
アンディーが他の入所者から受ける理不尽な暴力、仲間との友情、刑務所職員の横暴など。
映画の中で描かれる人間模様は、
刑務所という特殊な環境が生み出す「特殊な出来事とは言い切れない」と感じました。
学校や会社、家庭なども「外から遮断された塀の中にいるようなもの」と置き換えられるからです。
塀の中は外の世界からの攻撃に対して安全ですが、何かの理不尽が横行することもあります。
- 塀の中に長い期間いると、外でどう生活していいか分からない。
- 塀の中の評価や人間関係は外の世界では通用しないと分かっている。
- 塀の外に出ても外の世界になじめず、多少の理不尽があっても慣れ親しんだ環境に戻りたいとすら思う。
この心理は、
社会に出たくない、家を出たくないと思っていた「学生から新社会人のころの自分の心理」そのものでした。
社会に出てだいぶたった今は「自立って何て素晴らしいんだろう」と思っています。
作品の時代背景は1940年~70年代のアメリカです。
当然スマホやSNSなどない時代です。
加えて刑務所という、「普通の生活の要素が減らされた環境」で
「生の人間」が浮き彫りになっていると感じました。
わたしの好きな本のひとつに、「それでも人生にイエスと言う」という本があります。
作者はヴィクトール・エミール・フランクルです。「夜と霧」が有名ですね。
強制収容所の中での想像を絶する体験と、極限の環境でも人が人として生きるために何が必要だったのか、作者は「むき出しの人間」から何を学んだのかが書かれています。
収容所から解放された翌年に行った講演をまとめた本なので、
他の哲学書と比べて簡単な文章で読みやすいです。
語り口が古いので、少し読みにくいと感じるかもしれませんが、人生に虚無を感じている人はパラパラ見てみると良いかもしれません。
ショーシャンクの空に を観てヴィクトール・エミール・フランクルの本を思い出しました。
どちらも閉鎖された空間で描かれる人間ドラマと、
「人のこころは何でできているのか」の考え方の1つが描かれていると思います。
ショーシャンクの空に の中で1番印象に残ったセリフがあります。
主人公のアンディー・デュフレーンのセリフです。
「人のこころは石でできているわけじゃない。」
では、何でできているのでしょうか。
ぜひ ショーシャンクの空に を観て、作品が視聴者に伝える答えを感じてみてください。
「ホラーの帝王」の小説が原作の非ホラー作品
ショーシャンクの空に は、ストーリーにどんどん引き込まれるのも魅力のひとつです。
最初から最後まで一気に観てしまいました。
わたしは最近、映画を1回で観ることが少ないです。
Amazonプライムビデオで映画を観ると、半分くらいで飽きてしまいます。
ショーシャンクの空に は冒頭から、
「本当に主人公は妻と浮気相手を殺したのか?」という謎があり、
視聴者は謎をかかえたまま物語の展開を追います。
物語は主人公の罪の謎解きがメインではないので、謎がずっとひっかかっている感じです。
物語はもう一人の主人公レッドの視点で淡々と語られますが、起こる出来事は衝撃的で、淡々とした語り口との対比で「次は何が起きるんだろう」と物語に引き込まれます。
記事を書くために映画を見返したら伏線もありました。
よくできている…と感心したところ、原作の小説がありました。
スティーヴン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」です。
原題:Rita Hayworth and Shawshank Redemption(「Different Seasons」に収録)
スティーヴン・キングは「ホラーの帝王」の異名で有名ですね。
「刑務所のリタ・ヘイワース」は非ホラー作品です。
スティーヴン・キングの非ホラー作品は ショーシャンクの空に 以外も映画化されています。
「スタンド・バイ・ミー」や「グリーンマイル」が有名です。
最後まで飽きさせないストーリーの面白さ。
さすがはアメリカを代表する作家の一人です。
ちなみに映画と小説ではディティールが異なるようです。
原作の小説を買ったので、違いを楽しみたいと思います。
kindle書籍で購入可能な原作(英語版)は四季にあわせて4作収録されていました。
- 「春」として映画「ショーシャンクの空に」の原作
- 「夏」として映画「ゴールデンボーイ」の原作
- 「秋」として映画「スタンド・バイ・ミー」の原作
- 「冬」の小説は映画化されていないようです。
和訳版は春夏編と秋冬編に分かれています。
ショーシャンクの空にの原作が収録されているのは春夏編です。
ゴールデンボーイ 恐怖の四季 春夏編(Amazon商品ページ)
不朽の名作の評判通りの映画
わたしは ショーシャンクの空に を観たあと、静かな感動がありました。
不朽の名作の評判通りの映画でした。
わたしも今後、人におすすめしたいと思います。
ではまた!