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メタモルフォーゼの縁側をご存じでしょうか。
このマンガがすごい!2019年オンナ編1位を受賞した鶴谷香央理先生の漫画作品です。
わたしもこのマンガがすごい!で作品を知りました。
連載は2020年9月に終了し書籍は全5巻、実写映画は2022年6月に公開されました。
この記事を書いている2022年6月17日が映画の公開日です。
ということは…?
もちろん観てきたよ!
特典付きの前売り券を買って公開日を楽しみにしていたのですが、残念ながら映画のほうは自分にはイマイチでした。
もちろん映画の中で良い!!と感じた部分もあったので、
映画鑑賞の余韻にひたりつつ、作品の魅力を語りたいと思います。
え、前売り券の特典ですか?
もちろん【咲良&佑真のトキメキ♪バックハグクリアポスター】にしましたよ?
※前売り券の特典は「特製クリアファイル」と「作中BL作品のクリアポスター」から選べました。
A4サイズの素敵なクリアポスターです。
全貌は公式の情報をチェックしてくださいませ。
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「メタモルフォーゼの縁側」を簡単に説明すると、
「75歳のおばあ様と17歳の女子高生がBLコミックをきっかけにお友達になるお話」です。
作品の魅力は、
「BLがつなぐ年の差フレンド」を軸にしたじんわり、細やかな人間描写
だと思っています。
親しみやすい絵柄と日常から脱線しない物語で、じっくり、ゆったり、素敵な時間を過ごせる素晴らしい作品です。
主人公の1人の「雪さん」は75歳の未亡人です。
ある日偶然立ち寄った書店で素敵な表紙の漫画に出会います。
「…きれいな絵」と手に取った漫画はBL(ボーイズラブ)作品でした。
もう1人の主人公「うららちゃん」は17歳の女子高生です。
雪さんがBL漫画を買った書店でアルバイトをしています。
BLが好きだけど表には出していないタイプ。
学校で「好きなものについて語り合う友達」はまだいません。
そんな2人がBL漫画をきっかけにお友達になり、交流を深めていきます。
ここが推し
・「何かを好きになるのに年齢は関係ない」
・「好きなものでつながるのに年齢は関係ない」
胸アツですわ。
「メタモルフォーゼの縁側」の2人の主人公の年齢差は58歳!
幅広い年齢層の読者が「それぞれ、思い思いに」共感できる物語だと思います。
たとえばわたしは17歳の女子高生時代をとうに過ぎた社会人で、75歳の雪さんは大先輩にあたります。
女子高生のうららちゃんには懐かしい気持ちで共感し、75歳になった自分は想像できないけれど「雪さんのように素敵でいたい」と憧れました。
人それぞれが思い思いに作品を受け取って読後の余韻にひたれる作品だと思います。
メタモルフォーゼの縁側は親しみやすい絵柄と日常から脱線しない物語も魅力です。
キラキラした絵柄や非日常が横行する物語は「刺激的」ですが、読んでいて少し疲れてしまいますよね。
どこかで見たような流行りの絵柄や物語も「面白いし、素敵」ですがどこか「消費のむなしさ」を感じます。
やる気あふれる前向きな自己啓発本も「気分が一気に上がる」のですが、通常運転にもどったときの気持ちの落差で疲れてしまう…。
「インスタント」、「コンビニエント」、「人間関係の希薄さ」など、「それぞれ良いところもあるけれど少し疲れてしまった」とき、メタモルフォーゼの縁側のじんわり細やかな描写に触れると前向きな気持ちになれるかもしれません。
わたしは特に、作中の雪さんから伝わる「好きなものを好きでいるのに年齢は関係ない」というメッセージが宝物のように心に残りました。
何かを始めようとする人、何かを続けようとする人にとってこれ以上に心強いメッセージがあるでしょうか。
まあ、あると思いますけども!
そこは「いや、無い!」って言うところでしょ…。せっかく反語形式なのに。
世の中広いから…。
脱線しましたが、素敵な作品に出合って良かったと心から思います。
メタモルフォーゼの縁側の映画を公開初日に映画館で観てきました。
感想は、「原作をベースにした別の話かも」です。
残念ながら自分にはイマイチでした。
「各界から絶賛」の前評判と、自分の好きな作品なので期待値が高すぎたんだと思います。
ここから映画の良かった点と残念だった点を書いていきます。
物語のネタバレにはなっていないはず…ですが、ちょっとでも情報が入るのは嫌!な人はここから先に進んではいけません。
別の記事のリンクを貼っておきますね。
なんでスパイスカレーなの…。
作ってみたら簡単だったから。
映画の良かった点ですが、
雪さんとうららちゃんがキャッキャしているシーンはのきなみかわいかったです。
ほっこりしました。
また、映画版メタモルフォーゼの縁側はラスト間際の数分のためにあると言ってしまいたいほどラスト間際が良かったです。
あとは、細かいところがリアルでした。
うららちゃんのBL本の隠し場所だったり、コメダ先生が使っている液タブのペンがちゃんとすり減っていたり。
コメダ先生の作業環境でクリスタが使われていて「おお!」と思ったり。
うららちゃんの漫画原稿用紙の使い方、汚れ方がリアルで思わず苦笑いしてしまいました。(誉めてます)
ラストは「愛菜ちゃん歌うまいな…」と思いながらエンドロールを眺めました。
友達に「すごくよかった!!」とおすすめできる映画ではなかったですが「失敗した」とも思わなかったです。
正直すぎる…。
不器用で面目ない。
映画でいちばん残念だったのは、「かぼちゃのシーン」です。
原作と異なり、映画では「雪さんの老いを表現するためだけに使われている」のがとても残念でした。
原作では物悲しい気持ちになったあと浮上する要素がある、自分の好きなシーンです。
映画の冒頭のかぼちゃのシーンにがっかりしたために、映画全体を批判的な目で見た気もします。
原作好きが悪い方に転んだ悲しい事故ですね。
うららちゃん役の芦田愛菜ちゃんの見た目の役作りは素晴らしかったです。
高校生ぽい「垢抜けない感じ」が素晴らしかった。
特に感動したのは下駄箱のシーンの「歩き方」です。
スクリーンの中に「うららちゃんがいる」と思いました。
ただ、愛菜ちゃんからにじみ出る「できる子オーラ」が少し残念でした。
原作のうららちゃんの成績は「良くもなく悪すぎない」と思うのですが、映画のうららちゃんは「バイト中の接客姿勢」や「キョドりながらもハキハキした受け答え」から「この子頭良さそう、学級委員とかやってそう」と感じます。
原作のうららちゃんは「学級委員とかやらなさそう」と感じるのでギャップが…。
雪さん役の宮本信子さんは「かわいすぎる」印象でした。
原作ではどちらかと言うと雪さんがパワフルでうららちゃんを「結果的に導く」存在だと思います。
映画では雪さんはとにかくかわいくて、うららちゃんが原作よりもしっかりしていると感じました。
2人のパワーバランスは原作も映画もうまくかみ合っているのですが、かみ合い方がちょっと違うのです。
原作好きが悪い方に転んでいる…。
面目ない。
そして「つむっちカッコ良すぎる問題」です。
つむっちが最初に登場したとき、めちゃくちゃ浮いていてびっくりしました。
素人感を出してはいけないルールでもあるのかと疑うほど「芸能人」です。
「こんな男子高生はいない」と本能がうったえてきます。
愛菜ちゃんの外見の役作りが素晴らしいのも手伝って、つむっちがかなり浮いているのが残念でした。
かっこ良すぎるのが仇に…。
映画では漫画のカットインが多用されるのですが、「けっこう長い」と感じました。
漫画のカットインと物語が強くリンクしていれば感動につながったと思うのですが、強くリンクしていると感じたのは冒頭とラスト間際だけでした。
作画がとてもきれいで眼福だっただけに、ラスト以外も感動につながるような効果的な使い方だったらな…と思うと残念です。
また、映画は少しテーマがブレている気がしました。
「BLがつなぐ年の差フレンド」にフォーカスして「何かを好きになるのに年齢は関係ない」、「好きなものでつながるのに年齢は関係ない」を強く打ち出すなら雪さんとうららさんの交流シーンがもっと長かったらいいのに…と思いますし、「うららちゃんの成長」を強く打ち出すにしても、「メタモルフォーゼ(変化)のきっかけ(縁側)」のシーン、つまり雪さんとうららさんの交流シーンを印象的にした方が良いのではと感じました。
実写より漫画のカットの方が印象的だったので…。
ストーリーも原作と映画はところどころちがうので、原作とは別の作品として楽しめました。
映画の感想をまとめると、「原作とは感じるものが違う映画」です。
映画記念BOXセットとコミック本サイズメモを買って帰りました。記念BOXは保管用です!(開封しない)
これだから大人は…。
有意義な散財と言っていただきたい。
メタモルフォーゼの縁側は素晴らしい作品です。
わたしは特に原作の漫画が好きです。
BLがつなぐ年の差フレンドにキュンキュンします。
ぜひ読んでみてください。